私自身は戦争(第二次世界大戦)を知らず、戦争経験者である祖父母世代から聞いていた最後の世代です。しかし聞いていただけでは知ることがなかった戦地での出来事を偶然知り、まだまだ知らないことが多くあるということを知りました。しかも、もうじき祖父母世代は誰もいなくなってしまう。この、歴史の中に埋もれていってしまいそうな記憶を、若い人たちに伝えていかなければならないと感じているときに、角野隼斗さんという素晴らしいピアニストの音楽と出会いました。彼の音楽の中には、喜びと痛みが共存し、生命力と未来への推進力がみなぎっています。私の力だけでは戦争の記憶を未来に遺すのは難しいかもしれない。けれど彼となら、それが出来ると思っています。
まずは小説家としてきちんと成り立たなければならないので、プロを目指しています。短編受賞や電子書籍への参加など、小さな実績を少しずつ積み重ねて、2022年にはヴォイスドラマ写真集の商業出版に原作として携わる事ができ、今年は参加したリレー小説『Love Letters』も出版されます。単著デビューへの道は簡単ではなさそうですが、ゆっくりと前進中。