ヒトの医療では血液に限らず、尿や唾液など多様な腫瘍検査が実用化されていますが、動物医療では未だ血液検査も充分に確立されていません。それもそのはず、動物では種が多すぎて血液に含まれる細胞の性質が種間で違いすぎるので、共通に使える血液検査が未だ無いのです。これでは腫瘍が疑わしいたびに侵襲性の高いオペをしなくてはなりません。こういった動物医療を革新するには血液検査のUPDATEが必要不可欠なのです。
動物種を問わず腫瘍細胞に共通的に発現する細胞表面分子を探索しています。動物種が異なれば腫瘍細胞の性質も異なるため、これまでは極めて困難と思われてきましたが、これまでの医学研究の経験から、候補となる分子を発見することが出来ました。今後は様々な動物種による検証を重ねて、これまでは不可能だった動物種共通の血液検査の実現によって医療革新を目指します。
