April Dream No.048

争いのない世界を実現するために悔いなく全力で「生ききる」。それが自分の夢です。

私の年齢は53歳。被爆二世として生まれ、2歳のとき急性白血病となり、私が生まれる半年前に7歳で亡くなった子の名前を親から付けられ、彼のお母さんに12歳のときに会いました。 その時私は「なんでこんなにかわいそうな親子がいなくてはならないんだろう。なんで戦争って終わらないんだろう」という大きな大きな衝撃とカルマを背負ったものの、そのあまりの重さに自分が向き合うことができず、ずっと中途半端に真実に向き合わずに生きてきました。しかし2011年、東日本大震災で福島原発事故が起き、大量の放射能がばらまかれ、多くの人が病気になったり、故郷を奪われたりしている事実を目の前にし「あのときの親子に冥土で顔向けできない」と、原子力や核、戦争や政治の問題に向き合いながら、ライフスタイルを変え、住む場所を変え、畑で野菜を作るような生活をしながら今にいたります。そこからすでに10年以上が過ぎたいま、原発の問題は解消しないまま、経済格差も生まれ、お金がすべてという風潮が強くなり、人を蹴落として成功する一部の人を除き、多くの若い人たちは子どもを作ることすら諦めねばならない状態。さらにそこに追い打ちをかけるように世界中でコロナウィルスが蔓延し、気候変動も待ったなし。人々は分断され、戦争までもがはじまってしまいました。希望どころか、生きる気力を失いつつあると思っています。だからこそ今、理想にすぎないと思うような夢を本気で語るアホがいなきゃいけないと私は思っています。子どももいない私が残すものは、世の中を引き継ぐ子どもたち全員に捧げたい思いだけなのです。多くの人に夢や希望を与えるこの素晴らしい企画を拝見し、いてもたってもいられず応募させていただきました。