April Dream No.065
自分を嫌いにならない選択をする、だから私はネット学校をつくる
私は、手がかからない元気な子どもでした。学校に行けば、大好きな友達が待っていて、家に帰れば大切な家族がいました。でも、中学校の時にクラスメイトが突然不登校になりました。その約2ヶ月後、その子が自殺したことがわかりました。特に仲が良かったわけじゃないのに衝撃的で、動悸が止まりませんでした。その後、第三者委員会が生徒に事情聴取をしたり、ご遺族の方の家に行ったり、事件のことで泣いている友達を見たり、毎日いろんなことがありました。そんな中、中学の卒業式で答辞を読むことになった時に知った、学校の隠蔽や先生たちの嘘が私の心をどんどん黒く染めていきました。その時から、私は、学校を信頼しなくなりました。高校に入っても、ご遺族の方に直接呼ばれ、真実を知る私とご遺族の関係は続きました。ご遺族のぶつけようのない怒りや悲しみを抱えきれなくなったのか、だんだんその子の幻覚や幻聴が起こるようになりました。そして、ある日突然、学校で倒れ、初めて死の恐怖を感じました。その日を境に、普通の女子高生だった私が、「パニック障害の私」になりました。もう限界。生きる意味も未来も希望もなにもない暗くて光がみえない沼に落ちてしまった感覚でした。こんなの私じゃない。こんな自分大嫌い。そんな思いでベッドに横たわっていると、ふと、思いました。「今よりも前を向くきっかけがあればどんなにいいだろう」すると、頭の中に『理想の学校』が描かれて輝き、私の希望となりました。私の経験をこの社会に活かして、自分はこれでいいんだって受け入れられたいと思いました。これ以上自分を嫌いにならないために、パニック障害になってしまった自分を受け入れられるきっかけがほしい。それと同時に、自分の病気に悩み、今この瞬間も毎日泣いて過ごす学生たちが、このままの自分でいいんだって受け入れられるきっかけを提供したい。あの日見た『理想の学校』を作りたい。そして、あの日の私に「ありがとう」と言いたい。以上が、私の夢へ込める思いです。
